2016年09月30日

尾崎翠 生誕120年記念イベント

今年は、小説家・尾崎翠が生誕して120年にあたります。
その記念イベント「尾崎翠と、追憶の美し国へ」が今週末、
尾崎翠のふるさと鳥取県岩美町でおこなわれます。
えこし会からも有志が参加することになりました。

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イベントでは、
映画「第七官界彷徨〜尾崎翠を探して」の上映や、
浜野佐知監督と女優吉行和子さんとの対談、
尾崎翠ゆかりの地をめぐるツアーなどが行われます。
生まれたお寺や、翠がながめた海、骨のような山脈…
今からとても楽しみです!
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2016年09月29日

萩原朔太郎と江戸川乱歩展

10月1日より前橋文学館にて、
萩原朔太郎と江戸川乱歩展「パノラマ・ジオラマ・グロテスク」が開催されます。

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期間中に開催される以下の行事に、
「えこし通信」にも執筆されている
朔太郎研究の栗原飛宇馬さんが参加されます!


★ 萩原朔太郎研究会「研究例会」
 11月28日(日)13時30分〜16時 前橋文学館3階ホール 入場無料 
 http://www.igoo.info/sp/schedule_det.php?d=1313
  【講演】萩原朔太郎研究と前橋問題  三浦雅士
  【研究発表】萩原朔太郎の愛した〈不思議〉
        ──手品・乱歩・『詩の原理』 栗原飛宇馬
        ※手品の実演もあり 


★ トークライブ「猟奇な二人の病気な話」
 12月18日(日)14時〜
 http://www.igoo.info/schedule_det.php?d=1316
 乱歩孫・平井憲太郎氏と朔太郎孫・前橋文学館館長の萩原朔美による対談。
 【進行】安智史
 【手品・解説】栗原飛宇馬


いずれも手品の実演があるのがユニークです。
飛宇馬さんによれば、
“あまり知られてませんが、乱歩と朔太郎は
互いにマジックを見せ合うような、そんな間柄”だったのだそうです。

トークライブでは、
乱歩と朔太郎、それぞれのマジックの特徴を、
飛宇馬さんによる実演をまじえつつ、最初にお話されるそうです。

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トランプかな?


パノラマ・ジオラマ・グロテスク──江戸川乱歩と萩原朔太郎

期 間:2016年10月01日(土) 〜 2016年12月18日(日)
会 場:前橋文学館 2階展示室
時 間:9:00〜17:00
観覧料:一般300円(常設展示もご覧になれます) ※高校生以下無料
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the day of 101A -from the dead star-

来たる10月1日、“101A”のワンマンライブが渋谷で開催されます。
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ライブのタイトルは、「from the dead star」。
ヴォーカルのnoahさんによれば、そのコンセプトは、次のようなものだといいます。

- from the dead star -
 
このタイトルにはいくつかの意味が重ねられている。
 
ひとつには、101Aにとって活動休止の半年間が非常に長い"濃密な虚無"の時間だったこと。
死んだ星から再び光の中へ、やっと戻ってきた今、僕たちは半年前と同じではなく、1つの経験を経た違う101Aなのだと感じている。

そしてもうひとつ、
櫛の歯が欠けて行くように、僕たちが自分たちを形成するのに不可欠だったアーティストが死んでいってしまうこと。
誰もが死ぬのだけれど、彼らが僕たちの中に残していってくれたものは101Aの中でまだ生きている。
そうして彼らは死んだ星から今も光を放ち続けているのだという発見。
 
明日が生まれるために、今日はそっと死に、自分たちは昨日の自分の死を乗り越えて生きている存在。
 
新しい生はいつも死んだ星からやって来るという、奇妙な確信がこのタイトル"from the dead star"なのだ。
―― noah(Vo/Gt)



圧倒的な光を抱いて輝く黒い太陽のように、
射抜かれるほど強烈で、なのにどこか静謐で、吸い込まれそうで、目が離せない…
そんな音楽が鳴り響きそうな一夜です!

詳細は以下です。

★101Aワンマンライブ「from the dead star」

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○日時:2016年10月1日(土) OPEN:17:30 START:18:00
○会場:渋谷チェルシーホテル
    渋谷区宇田川町4−7 トウセン宇田川ビルB1 電話:03-3770-1567
○料金:3500yen / 4000yen (+drink)

○出演
101A
ゲスト:DJ、ミュージシャン:atsushi<deadlies, DALLE>、VJ:岩下達朗
○発券
プレイガイド:e+
http://eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002197481P0050001P006001P0030001
ローソン(Lコード:71237)
http://l-tike.com/search/?keyword=71237
ぴあ(Pコード:305-783)
http://ticket.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=1635184&rlsCd=001&lotRlsCd=


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絵:noah

(掲載の写真は、Facebookより引用https://www.facebook.com/101Aofficial/



*「えこし通信」21号掲載の
「〈祈り〉と〈永遠〉─101Aが紡ぎ出す贈り物(ギフト)」
  栗原飛宇馬さんが101Aの音楽について書かれています。
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2016年07月16日

画家・島村洋二郎生誕100年の集い

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5月21日、宮城道雄記念館で開催された
「島村洋二郎生誕百年の集い ー知られざる天才画家の生涯と音楽ー」に参加しました。

島村洋二郎の絵は、私は初めて見ました。
会のチラシに掲載された青いキリスト像が目にとまり、とても気になって
観てみたいと想ったのです。
会場にはキリスト像は展示されていませんでしたが、
特に晩年の絵に描かれた
何も言わず、眼でじっと心にうったえかける猫のような眼の、その青が深く印象に残りました。

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島村洋二郎「自画像」1953年 クレパス

集いの会では、
島村洋二郎の姪・島村直子さんと洋二郎との
不思議な縁(えにし)をたどった映画「島村洋二郎の眼差し」の上映や
洋二郎の愛した音楽(ショパンなど)の演奏や、
宮城道雄が作曲した「春の海」を琴とバイオリンで演奏したり、
映画のテーマ音楽とその生演奏(コントラバスとピアノ)も素敵で、
絵画作品だけではなく、洋二郎が愛した音楽や、
育った地(会場となった宮城道雄記念館の隣に住んでいたそうです)や、
ゆかりの人々、思い出エピソードなど、
島村洋二郎のことをさまざまに知り感じることができました。

心ある方々のあたたかな想いに満ちた素晴らしい会でした。


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坂井信夫・島村直子編著
『眼の光 画家・島村洋二郎』土曜美術社出版販販売

詩人坂井信夫さんと島村直子さん編著による
島村洋二郎の遺稿や年譜資料や評論や追悼文などの文献が纏められた一冊。
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「大法輪」七月号

「大法輪」7月号 特集 仏教と世界の《地獄事典》に
中村文昭「和語に満ちた信仰の言葉」が掲載されています。

宮沢賢治の東北を訪ねたことや賢治と法華経のこと、
イスラエルの地(ユダヤ教・キリスト教)を旅したこと、
日本の神社仏閣をめぐり即身仏について抱いた問い…
そんななか出会った空海の、
文先生が胸を打たれた空海のある言葉についてとりあげて書かれています。

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「大法輪」第83巻7号 大法輪閣発行
特集 仏教と世界の《地獄事典》
posted by えこし会 at 03:25| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「歴程」595号

「歴程」595号 天山祭50回記念特集号に
中村文昭の詩「にがり顔の/クリス丈V(急)」が掲載されています。
また、
「歴程2015川内村 夏の詩のセミナー・詩と未来」参加者による
「六行詩 詩と未来(川口晴美編)」に
中村文昭、クリハラ冉の六行詩も掲載されています。

福島県川内村は詩人草野心平が愛してやまなかった場所。
心平が夏を過ごしたという美しい山荘“天山文庫”には、
心平の貴重な蔵書が寄贈され、村民のみなさんに自由に貸し出されています。
その天山文庫で毎年開催されている天山祭は、
2011年の震災の年(川内村は全村避難)にも休むことなく開催され、
2015年で50回目。
川内村はこの年、藤村記念歴程賞を受賞されました。

その記念すべき年に、初めて天山祭に参加させていただきました。
天山文庫の圧倒的な緑につつまれて、子供たちの詩の朗読や獅子舞に、
風がそよいで蝶が舞い、池のまわりには踊りの輪が広がって…
美味しい山の幸や川の幸や地酒をいただきながら、ゆたかな濃蜜な時を過ごしました。

歴程夏の詩のセミナーは、今年も福島県川内村で行われ、
えこし会からは文先生と冉が参加いたしました。

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「歴程」595号(創刊1935年)
2015年10月刊
発行人 新藤凉子
発行所 歴程社
編集人 新藤凉子・田村雅之・新延拳
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キリツボ21号●中村文昭詩掲載

「キリツボ」21号に
中村文昭の詩
「にがり顔の/クリス丈 V(急)──海を渡り! 上陸の土は近づいた」66*〜

が掲載されました。

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「キリツボ」2016 no.21
日本大学大学院芸術学研究科文芸学専攻 創作・評論集
もくじ
松野允彦 身を知る雨  
伊藤景  「サイボーグ009」アニメーションの世界
      〜「サイボーグ009vsデビルマン」〜  
林万比  咲くころに  
星野大樹 母は戻らない  
山下洪文 犠牲の文学──横光利一と有島武郎── 
松永寛和 エンターテイメントは戦争を止めるか  
中村文昭 にがり顔の/クリス丈V(急)
     ──海を渡り! 上陸の土は近づいた  
陳文芷 訳 江田泉 「四姐」とピアノ   

表紙画 木村倫子
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操車場105号●中村文昭詩掲載

詩と評論「操車場」105号に
中村文昭の詩
「にがり顔の/クリス丈 V(急ii)──海を渡り! 上陸の土は近づいた」65***〜

が掲載されました。

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詩と評論「操車場」105号 漉林書房
 掲載作品 
 詩……田川紀久雄
    上野芳久
    野間明子
    坂井のぶこ
    中村文昭
    長谷川忍
 エッセイ……高橋馨
 田川紀久雄日記
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操車場104号●中村文昭詩掲載

詩と評論「操車場」104号に
中村文昭の詩
「にがり顔の/クリス丈 V(急)──海を渡り! 上陸の土は近づいた」65〜

が掲載されました。

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詩と評論「操車場」104号 漉林書房
 掲載作品 
 詩……野間明子
    上野芳久
    高橋渉二
    中村文昭
    坂井のぶこ
    田川紀久雄
    長谷川忍
 エッセイ……高橋馨
 田川紀久雄日記
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2016年06月02日

「えこし通信」21号もくじ

「えこし通信」21号 小特集「伊藤比呂美をめぐって──娘vs母/少女vs人間」

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もくじ

●詩作品
 久谷雉   「冬」
 チョルモン 「挽歌」
 山下洪文  「君の胸のなかの蒼空がほしい」
 クリハラ冉 「雨2」
 中村文昭  「にがり顔の/クリス丈 V ( 急i )
        ──海を渡り! 上陸の時は近づいた」

●中村文昭の文学空間
「伊藤比呂美をめぐって──娘vs母/少女vs人間」
   冉……クリハラ冉
   文……中村文昭

  見出し 「はじめに──早期発見、早期治療」
      「〈娘〉の連続性──石垣りんの言葉」
      「人間の言葉/いのちの言葉」
      「吉原幸子/林芙美子 二人のキクさんと征矢泰子」

●言葉とは何か(第二回)
 芦田麻衣子「言葉とは何か──私にとって言葉とは」

●ことばの魅力と魔力 T ──俳句を介したヘブライ語と日本語の照応
 「TRAVELOG / Amir Or」
  紀行録 アミール・オル
  英訳:アミール・オル
  日本語訳:クリハラ冉

●ことばの魅力と魔力 U ──中村文昭『酵母する方向感覚(俳詩篇)』の英訳・ヘブライ語訳
 「中村文昭『酵母する方向感覚(俳詩篇)』より4篇」
  英訳:中村文昭
  ヘブライ語訳:アミール・オル
  ★Amir Orアミール・オル ● イスラエルの詩人。



●評論 クリハラ冉「女性と〈人間〉という喩をめぐる ⑵」

●詩集評
 クリハラ冉「二つの「虎」─危機に立つことばとからだ」
  ▼川口晴美『Tiger is here.』(2015年7月・思潮社)
  ▼芦田麻衣子『虎走る』(1977年2月・昭森社)


 山下洪文「傷痕としての言葉」
 ▼鈴木東海子『桜まいり』(2015年8月・書肆山田)
 ▼稲葉真弓『心のてのひらに』(2015年3月・港の人)
 ▼詩・秋亜綺羅 絵・柏木美奈子『ひらめきと、ときめきと。』(2015年8月・あきは書館)
 ▼詩・朝倉勇 素描・脇田和『女のひとと鳥 Femme et Oiseau』(2015年10月・書肆山田)



ナルミ・ソラ「踊りと私」

栗原飛宇馬 「〈祈り〉と〈永遠〉──101Aが紡ぎ出す贈り物」

寄贈図書一覧
えこし会日録

表紙絵は、中村文昭画「ゆらぎ Flicker」

   *  *  *
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「えこし通信」21号 小特集「伊藤比呂美をめぐって──娘vs母/少女vs人間」
2016年5月刊
A4サイズ・56ページ

フリーペーパーです
ご希望の方はえこし会まで ekosikai★fg8.so-net.ne.jp ★は@です
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2016年04月30日

「えこし通信」21号刊行いたしました!

「えこし通信」21号
発刊いたしました!
昨日、発送作業を終えました。
また後ほど内容の詳細を掲載いたします!
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2016年01月25日

「操車場」102号●中村文昭詩

詩と評論「操車場」102号に
中村文昭の詩
「にがり顔の/クリス丈 V(急)──海を渡り! 上陸の土は近づいた」

が掲載されました。

掲載詩は、
「えこし通信20号」に掲載の「にがり顔の/クリス丈 T」「U」「V(序)」につづく
「にがり顔の/クリス丈  V(急)」の一節。
「にがり顔の/クリス丈」は今も日日書きつづられ書き直され書き継がれつつ
現在は四千行を超える詩となっています。
次号「えこし通信」21号にも、掲載予定です。
(「えこし通信」21号、刊行にむけ現在鋭意編集中です!!)

「操車場」は
詩語り・詩人・画家 田川紀久雄氏発行・編集の同人誌。
田川氏は末期癌を患われながらも
いのちの詩語りをつづけておられます。

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詩と評論「操車場」102号
漉林書房・2016年2月1日刊
 掲載作品 
 詩……野間明子
    中村文昭
    上野芳久
    高橋渉二
    冨上芳秀
    坂井のぶこ
    田川紀久雄
    長谷川忍
 短歌…保坂成夫
 エッセイ……高橋馨
 田川紀久雄日記
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2016年01月06日

2016年あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。
本年もえこし会をどうぞよろしくお願いいたします。

お正月には、
江古田の浅間神社の富士塚(江古田富士)に登山してきました。

昔、この山に夏、雪が降り、その形が富士山に似ていたため
江古田富士と呼ばれるようになり崇められてきたといいます。

山とよぶにはとても小さなものですが、
それでも、富士山の溶岩を配した道はゴツゴツとして荒く
一合目、二合目、三合目…と小さな道標にみちびかれ
たどりついた頂上から見た江古田の空は
青く澄んですがすがしい気持ちになりました。

境内にある大きな大きな二本の欅に触れ、
鳥居の傍でひっそりと時を待つ櫻の古肌からも
清らかであつい霊気をいただいた想いでした。


今年のえこし会の年賀状はこちら。

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んー?
これは ? 五郎丸ポーズのムーミン…? 
いえいえ違います。

江古田富士を守る神猿です。

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みなさまにとり今年がよい年となりますように。
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2015年08月05日

神山貞次郎写真集『I Love BUTOH!」

2013年末に急逝した神山貞次郎氏の500頁にわたる写真集。
元祖舞踏家たちから、第二、第三世代、
そしてユニークな肉体表現者等までが網羅されています。

追悼文集には、文先生の追悼文「無頼とナルシズム」も掲載されています。


中村文昭「無頼とナルシズム」

 昨年末急逝した写真家神山貞次郎の写真集を作るという知らせを実行委員の南相吉さんから受けた時、心に浮かんだ言葉は次のようなものだった。律儀なほど無頼な神山貞次郎という人物は、幸せな人だ=B律儀という言葉は言い得て妙だが、神山について考える時、単に好漢・無頼派という言葉はふさわしくないと想った。律儀なほど酒好きな男、律儀なほど舞踏仲間やその周辺の若者に対していい加減だが熱意ある態度を示した輩という印象が強い。
 彼の写真家としてのデビューについて具体的な日付は知らない。しかし私個人としては、彼の存在を知ったのは七〇年代後半であり、彼の写真家としての活動に強い印象を持ったのは八〇年代であったと記憶している。土方巽側にはいない、あえて言えば天使館笠井叡系を支持する≠ニ僕に発言したのが今でも印象的である。と言いつつも律儀でいい加減な輩である神山は、八六年の土方の死後、積極的にアスベスト館の若者たちと関わり、八七年七月に山形県大蔵村で催された土方巽追悼の「蟲びらき」を情熱的に企画プロデュースしたことは忘れがたい彼の印象の一つである。
 彼の写真活動の中心はやはり、舞踏を中心にしたものであると言える。だから私の知る限りフラメンコダンサーのわりさや憂羅の写真展を新宿の某サロンで開いたことは少なからず驚きであった。八〇年代から二十一世紀にかけて彼のひたむきな写真の被写体は舞踏であったと想うが、被写体の中心に焦点を当てていたのは、舞踏専門の舞踏家だけでなく、肉体者の中にひそむ舞踏体そのものであったのだろう(他にも画家渡辺逸郎、演劇人芥正彦、パフォーマー首くくり栲象等)。

……本文より


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『神山貞次郎 写真集
I LOVE BUTOH!』
ISBN978-4-7684-7655-0
定価10,000円(税別) 2014年 現代書館
A4判変型 504p (写真700葉収載・追悼文集つき)
posted by えこし会 at 04:27| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ドストエフスキー曼陀羅」5号

「ドストエフスキー曼陀羅」5号に
中村文昭の詩
「にがり顔の/クリス丈III (破)no.51 ──海よ 母の秘密は子供らの泣き笑う涙にあるのですよ
が掲載されています。

この詩は「えこし通信」20号に掲載の
「にがり顔の/クリス丈 T」
「にがり顔の/クリス丈 U」
「にがり顔の/クリス丈 V(序)」につづく
「(破)」未完の部分ヴァリエーション。

「にがり顔の/クリス丈 V」は、今も、
書きつづけられています。

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「ドストエフスキー曼陀羅」5号
2015年2月10日発行
編集発行人 清水正
日本大学芸術学部文芸学科「雑誌研究」編集室
posted by えこし会 at 04:20| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

中村文昭書評 山田兼士著『萩原朔太郎《宿命》論』

「びーぐる 詩の海へ」25号に
中村文昭「書評 山田兼士著『萩原朔太郎《宿命》論』remix詩集の価値と意義に向けて」
が掲載されています。



 山田兼士が近・現代詩について提示する諸問題とその分析方法にはいつも感服する。考察の視点が重層的であること、詩の問題が現代とどう深く関わっているかという問いが即かつての詩的蓄積としての詩史とどう関わっているかが問われているからなのだろう。つまり山田の視点は、共時的なベクトルと通時的なベクトルを交差させたところで問題をたて、問題の本質を問うている。こうした無私の精神にも似た批評家の視点は貴重である。
 『萩原朔太郎《宿命》論』も、多くの示唆に富んだ詩的本質と問題点を忍耐強く執拗にあぶりだそうとしている力作である。山田自身の人柄もさることながら、この論考の背景に萩原隆の『若き日の萩原朔太郎』や、山田の友人でもある長野隆の『萩原朔太郎の世界』や菅谷規矩雄の萩原論等があることも、私がこの論考に感服したゆえんの一つである。独断に走らず、朔太郎を重層的にリリーフする時、特にこれら三人の業績に熟思していることはこの本の客観的価値を高めていると想う。
……本文より


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山田兼士著『萩原朔太郎《宿命》論』(2014年7月8日・澪標)
この書物については、
「えこし通信20号」の特集「言葉の魅力と魔力」でも触れられています。

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「びーぐる 詩の海へ」25号
2014年10月20日 澪標
posted by えこし会 at 03:52| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「江古田文学会報」中村文昭

「江古田文学会会報」に
中村文昭著「未来の『江古田文学』へ」 が掲載されています。

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平成26年度 江古田文学会会報
発行 日本大学芸術学部
   江古田文学会
   平成26年12月25日
posted by えこし会 at 03:30| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「えこし通信」20号目次

「えこし通信」20号 特別記念号 特集●〈言葉の魅力と魔力〉

20号特別記念号の特集は、
中村文昭講演「〈言葉の魅力と魔力〉」 
中村文昭が影響を受けた人物、詩人・思想家〈吉本隆明〉、舞踏祖〈土方巽〉、哲学者・日芸創立の祖〈松原寛〉について 矛盾≠ニいうモチーフを中心に語る!!

評論は、
 林芙美子の詩の研究者である野田敦子さんによる
 「ことばの屑籠、宝箱──林芙美子『ピッサンリ』に関して」。
 クリハラ冉「女性と〈人間〉という喩をめぐる」は、
 伊藤比呂美の言葉から、女性の原像をさぐる連載第1回。
また、今号から「シリーズ◆言葉とは何か」を開始。
第1回は詩人で俳人・歌人・小説家の中野朱玖子さん。


「えこし通信」20号特別記念号 目次
■詩
  山下洪文 「ジャックナイフを見つめながら」p2-3
  チョルモン「欲望」p4
  西智子  「旅人」p5
  中村文昭
  「にがり顔の/クリス丈 T ──富士塚のある浅間神社の片隅にて、2013」p6-9
  中村文昭
  「にがり顔の/クリス丈 U ──或る青年Kと、「夢見る書物」」p10-17
  中村文昭
  「にがり顔の/クリス丈 V(序) ──海! 今こそ時なり、錨をあげよ」p18-30

■中・村・文・昭・の・文・学・空・間
 中村文昭
 「〈言葉の魅力と魔力〉──矛盾というモチーフを中心に」p31-43

  はじめに──講座内容の粗描
  影響について
  矛盾──文学の言葉とは
  影響a──吉本隆明(1924〜2012)
  矛盾──吉本隆明の言う、自己表出とは
  矛盾──言葉にならないことを言葉にする、孤独の情熱(ランボォ、朔太郎)
  影響b──土方巽(1928〜1986)
  矛盾──土方巽・カラダと言葉/カラダの言葉
  影響c──松原寛(1892〜1936)
  矛盾──松原寛・信仰と哲学と芸術
  志賀直哉「城の崎にて」の文体──小説の言葉と詩の言葉
  おわりに


■資料 「松原寛と日芸」クリハラ冉編 p44
■エッセイ クリハラ冉「江古田と私──覚え書き」 p45

■評論 野田敦子「ことばの屑籠、宝箱──林芙美子『ピッサンリ』に関して」p46

■シリーズ◆言葉とは何か〈第1回〉
 中野朱玖子「『言葉とは何か』──私にとって言葉とは」p47

■評論 クリハラ冉「女性と〈人間〉という喩をめぐる」(1) p48-49

■「えこし通信の軌跡」創刊準備第1号〜10+9号 p50-52
■「哀悼 吉行あぐりさん」p51
■「えこし会 イベント 朗読パフォーマンス等の軌跡」p53-54

■寄贈図書一覧 p55



表紙は
吉本隆明、
土方巽(中村文昭による肖像画)、
松原寛(柳原義達氏による彫像)、
そして雄猫グリ

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限定500部 A4判・56ページ
フリーペーパー無料
残部僅少です

追記:池袋リブロ「ぽえむ・ぱろうる」が7月限定で復活し、
   「えこし通信」20号も10数部ほど配布させていただきました。
   また、7月4日に神保町の東京堂書店で開催された
   「新井豊美評論集刊行記念「ゲニウスの地図」への旅 シンポジウム」に
   文先生と山下洪文さん、冉も参加、その後、
   神保町の古書店・田村書店さん、BOOKダイバーさんへ、
   「えこし通信」20号を数部ずつ配布させていただきました。
   ほか、渋谷の中村書店さんへ3部ほど、
   秩父ポエトリーカフェ武甲書店さん、名古屋シマウマ書房さん、書物の森さん、
   仙台BOOKCAFE 火星の庭さんにも数部、配布委託しています。
   いずれも僅少部数ですので、
   お問合せはえこし会まで ekosikai●fg8.so-net.ne.jp(●は@)お願いいたします。
   
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中村文昭*私の一冊 掲載!

『日藝ライブラリー』no.1に
中村文昭著 私の一冊 「宮澤賢治『銀河鉄道の夜』」が掲載されています!


中村文昭著 私の一冊 「宮澤賢治『銀河鉄道の夜』」

 私はこれまで宮沢賢治について三冊の書き下ろしの本を出した。一冊目は一九七三年刊の『宮沢賢治』(冬樹社)二十九歳の時である。二冊目は一九七七年刊の『「銀河鉄道の夜」と夜』(冬樹社)三十三歳の時である。三冊目は一九九二年刊の『童話の宮沢賢治』(洋々社)四十八歳の時である。賢治の生涯は三十七歳であることを考えると、一冊目と二冊目は賢治よりも年下の時に本にしたことになる。賢治の年齢よりも八歳下の時に一冊目を本にし、二冊目は三歳年下の時に本にした。そして気が付くと三冊目は、賢治の年齢を十一歳上回ったときに本にしたことになる。それから賢治について書くことを胸に秘めながら今日に至っている。つまりは二十一年経ってしまった。賢治について書くことを片時も忘れたことはないのに、なぜ四冊目が書けなかったのだろうと自疑している。
 一冊目は宮沢賢治という天才が家族・東北・時代と命がけの葛藤を抱えながらいかに自分の求める理想、自由、文学を実現していったかをテーマにしたものである。二冊目は〈石コ賢さん〉と幼年期から呼ばれていた賢治の石への執着に着目してその〈石〉が究極において〈地球〉や〈星〉や〈銀河〉にまで拡大していった類い希なる彼の想像力の秘密と構想について論じたものである。三冊目は賢治童話の魅力を普遍的に分析し、その童話の力線を明確にあぶりだそうとしたものである。こう述懐してみると、四冊目がどういうテーマであり、その至難さが何であるか、漠然と浮かび上がってくる。一言で言えばその困難さとは、近代的な自我と有限的な宇宙観を持ちつつ、それと矛盾する宗教的な無私と無限的な宇宙観が一人の詩人の中で成立している?ことの神秘と畏怖の前に立ち止まってしまったと言えるだろう。換言すれば、近代的な自我と科学的な宇宙観を持ちながら、不死の魂とか神仏が描く宗教的永遠性とも言える宇宙観を私自身どう受けとめるのかに戸惑ったということだろう。この戸惑いは私自身の戸惑いだけでなく、賢治自身の戸惑いだったと今では想っている。
 賢治は、大正三年十八歳の時に読んで“驚喜して身が顫え戦いた”と後年述懐した島地大等編『漢和対照 妙法蓮華経』と大正四年十九歳で読んだ片山正夫著『化学本論』、この二冊を座右の書として繰り返し読んだという。何が賢治をして驚喜して身が顫え戦かせたのか。仏典と化学、つまりは宗教的な宇宙的叡智と科学的な宇宙的人智、この相容れない二つの世界観を賢治自身一つにしようと生涯探求し葛藤してきたことは間違いないだろう。その成果が彼の詩作品であり、童話作品であったと言って過言ではないだろう。

……本文より



日芸ライブラリー001.jpg

日藝ライブラリー
日本大学芸術学部図書館活動誌 no.1
監修発行人 清水正
編集人 戸田浩司
2014年12月20日
B5版・92頁
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2015年06月01日

「えこし通信」20号発刊!

「えこし通信」20号刊行いたしました!

今号は20号特別記念号として
特集は〈言葉の魅力と魔力〉全56ページ!

詳細はまたお知らせいたします!!!
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